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元RCCスポーツアナが熱烈応援!

こちら赤ヘル実況席

日付またぎの死闘

2015/08/25

 筆者はアナウンサー時代、当時の最長時間試合の日本新記録となる5時間24分ゲームを実況した。1990年5月2日の広島・大洋(現DeNA)戦である。しかも放送後、筆者への取材が殺到し「時の人」となった。この年からセ・リーグの延長戦規定が、時間制限なしの12回から15回へ改定された。この試合は適用の初の試合で、観客の帰りの足、22時以降の鳴り物応援の自粛、深夜まで観戦する未成年者対策など、社会問題が多く内包し、世間から注目されたからだ。だが幸いにも何事も起きなかった。 
 
 
 あれから25年。これを遥かに凌駕する試合が生まれた。21日のマツダスタジアムのカープ対巨人戦である。延長11回4対3で巨人が勝利したが、この試合は6時にプレーボルがかかり、日付をまたいだ翌22日の0時21分にゲームセットとなった。現在の最長時間試合の日本記録は1992年9月11日の阪神・ヤクルト戦の6時間26分(中断37分を含む)で、この試合は5分及ばず、歴代2位の記録になった。長時間試合になった要因は、途中抗議やビデオ判定に加え、計1時間26分に及ぶ2度の降雨中断などによる。 
 カープにとって不運だったのは、8回表、巨人が阿部の同点打の直後に雨足が激しくなり30分間中断。再開された8回裏には、さらに激しく雨が降り始め、再び56分間中断した。この段階でコールドゲームになってほしいと願ったカープファンは相当の野球通である。阿部の同点打が幻になり、7回終了3対2でカープのコールド勝ちになるからだ。それは「両チームが完了した最終均等回の総得点で、その試合の勝敗を決定する」という規則による。得てしてチーム状態がよくないときには悪い方へ物事が進むものだ。 

 この日は地上波もBS,CSの放送もなく、中国放送のラジオ中継を聞き入った。筆者の現役時代は、どちらかと言えば絶叫調であったため、25年前は声がかすれ気味になったが、この日担当した一柳アナは安定したトーンからテンポよく実況、最後まで心地よく聴けた。また筆者の時は中断時間がなく、グラウンドの動きを伝えればよかったのだが、今回は1時間26分の間、雨が激しく地上を叩きつけること以外は、全く動きのないグラウンドを目にしながら、解説者とのトークで時間を埋めなければならなかった。これは大変なことだ。その一柳アナは15時間後の夕方TVニュースを読んでいた。驚きである。まさに変則ダブルヘッダーだ。お疲れさん!
                                                        (8月24日記)


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こちら赤ヘル実況席

プロフィール

鈴木信宏(すずき・のぶひろ)

1946年東京生まれ。1970年スポーツアナウンサーとして中国放送(RCC)入社、カープ戦の実況はを800試合以上を数える。2006年定年退職後も、カープへの熱い思いを胸に、執筆などで活動する。著書に「カープとともに真っ赤に燃えたマイク人生」(文芸社)がある。

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