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元RCCスポーツアナが熱烈応援!

こちら赤ヘル実況席

ファウルボール訴訟、賠償命令の余波

2015/04/28

カープの本拠地が、マツダスタジアムに移って7年目を迎えた。球場に魅せられて「もう一度行きたい」というファンが多く、開場から観客が極端に減少することはない。左右非対称のグラウンド、球場を周回できるコンコース、遊び心十分のパフォーマンスシート、のぞきチューブ、ただ見エリア、寝ソベリア、砂かぶり席など「夢の器」に相応しい球場の構造や客席に加え、今季は優勝を狙える戦力が整い、盛り上がっている。 
 マツダスタジアムでの観戦で、迫力を感じるのが砂かぶり席だ。グラウンドより約90センチ低く、ベンチと同じ目線で野球を楽しめる。打球音は心地よく耳に響き、本塁上で走者と捕手がぶつかり合うクロスプレーはダイナミズム十分だ。 
 
 先月26日札幌地裁は、札幌ドームの内野席で観戦中にファウルボールが当たり右目が失明したことをめぐる訴訟で、日本ハム球団などに約4190万円の損害賠償を命じる判決を下した。これに各球団は戸惑いを見せているが、これまでも独自の対策を講じてきた。半世紀以上前から入場券に「応急処置はするが、ケガの補償は負わない」と明記。ファウルに対し、係員が笛を吹いて注意を喚起。防御ネットのない席でのヘルメット着用の推奨、などだ。 野球観戦は危険を伴う。それはボールから目を離すときだ。応援の小道具(特にジェット風船)などを用意するとき、売り子から飲み物を買い求めるときが双璧ではないか。26日の阪神戦では、ファウルボールが火災報知器に当たりサイレンが鳴り響き、ゲームが数分間中断するハプニングが発生した。このように絶対の安全はない。ファウルボールが何に当たるか分らない。 

 防御ネットのない砂かぶり席は、臨場感が売りだ。だが痛烈なファウルが飛んでくる確率は高い。命を落とすことになれば、球団が批判されるのは目に見えている。これでは折角のアイデアも水泡に帰す。ウグイス嬢が「ファウルに注意してください」と呼びかけるが、飛んできた後の注意喚起では効果が少ない。ヘルメットやグラブの借用制度、この席に限っては、年齢制限を設けるのはどうだろう。 
 結局、観戦に集中するのが一番の対策だ。最近は「応援を楽しむ観戦」と「野球を楽しむ観戦」に大別される。強烈なファウルが飛んでくる席での「応援を楽しむ観戦」は応援に夢中になり危険だ。外野席に限定せるべきだはないか。それが事故を防ぎ、本来のじっくり野球を観戦することになり、野球の面白みを知ることに繋がるだろう。
                                                         (4月27日記)


こちら赤ヘル実況席

プロフィール

鈴木信宏(すずき・のぶひろ)

1946年東京生まれ。1970年スポーツアナウンサーとして中国放送(RCC)入社、カープ戦の実況はを800試合以上を数える。2006年定年退職後も、カープへの熱い思いを胸に、執筆などで活動する。著書に「カープとともに真っ赤に燃えたマイク人生」(文芸社)がある。

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