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元RCCスポーツアナが熱烈応援!

こちら赤ヘル実況席

黒田に望む先発完投勝利

2015/03/24

 今季のカープは優勝が現実味を帯び、カープファンの気持ちは高鳴る。首位戦線に食い込むには、実績のある主力選手の活躍が大前提になる。新戦力が台頭しても元の木阿弥になるからだ。その意味で言えば、今季カープファンが話題にする選手は、投手ではマエケン、野手は『キク・マルコンビ』であったはず。だが黒田博樹が入団し、どこへ行っても黒田の話題でもちきりだ。ファンの心理の変化は面白い。「黒田の活躍がなければ優勝は難しい」と言うようになった。
 
 まず黒田の勝ち星が話題になる。「大リーグで5年連続2ケタ勝利を挙げた。当然15勝はいける」と大きく出る。一方で「大リーグは中4日の登板だが、日本は中5日でその分登板が少なくなる。多大な期待をかけては負担になる」との意見も。さらに「大リーグの先発は100球を目途で交代する。その影響で黒田はかなり勝ち星を逃した。中5日であるならば黒田を完投させればよい」との専門的意見も出て、『街の素人評論家』の議論は白熱する。 
 筆者は『先発完投』の言葉の響きに懐かしさを覚える。少なくとも投手の分業制が確立された1970年代半ばまでは、多くの先発投手が完投を目指した。草創期のカープを支えた小さな大投手長谷川良平と、不滅の400勝投手金田正一(国鉄・現ヤクルト)の息詰まる投手戦は緊迫感があふれ見応え十分であったという。金田の通算完投数は361で歴代1位。長谷川は213で歴代12位であった。当時はカープも、国鉄も弱小球団で両チームの打線が両投手を打ちこみ、大量点を挙げることは至難の業であった。二人は「1点取られたら負けだ」と言い聞かせ、投げ合った。 

 1980年代の後半のある時期、カープ対巨人戦で大野豊と川口和久、巨人槙原寛巳、桑田真澄がぶつかり合うと、両者一歩も譲らない投手戦が繰り返された。実況中、筆者は1球たりとも「油断してはならず」との気持ちでマイクに向かった。このときの緊張感はたまらなかった。これらの投手がマウンドを降りるときは代打が送られたときが多く、いずれも完投勝利を目指し究極の投手戦が演じられた。 

 黒田のカープ在籍中の完投数は288試合で、約1/4の74試合が完投で現役投手のなかでは多い。だが米国では211試合で6完投とその差は極端だ。筆者は、比較的省エネ投球を得意とする黒田の完投数が増えれば、チームの勝ちが増えそれが優勝につながると思えてならないのだが、あなたはどう思う?
                                                        (3月23日記)
 


こちら赤ヘル実況席

プロフィール

鈴木信宏(すずき・のぶひろ)

1946年東京生まれ。1970年スポーツアナウンサーとして中国放送(RCC)入社、カープ戦の実況はを800試合以上を数える。2006年定年退職後も、カープへの熱い思いを胸に、執筆などで活動する。著書に「カープとともに真っ赤に燃えたマイク人生」(文芸社)がある。

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