広島の本|広島の出版物と、広島にゆかりのある出著者・出版物を検索・紹介するWebSite

有名人ブログ

元RCCスポーツアナが熱烈応援!

こちら赤ヘル実況席

帰ってきた黒田博樹

2015/01/27

 黒田博樹の、古巣カープへ復帰の報せは、カープファンならずとも全国のプロ野球ファンに驚きをもって迎えられた。このニュースに接し、カープ時代にFA権を取得した2006年、黒田が「カープを相手に投げる自分が想像できない」と発言。FA権を行使せず残留、翌年カープとの対戦がないメジャーリーグ・ドジャースへ移ったことを思い出す。黒田はそれほどまでにカープに愛着を感じていたわけだ。 

 黒田はメジャーに未練がなかったわけではない。それは、プロ野球人にとってメジャーは最高の舞台であること。昨季まで、メジャーで5年連続2桁勝利の実力から、十分に米国で勝負できる力を備えていること。環境を変えることで球やマウンドの違いなど、新たなハンディを背負わざるを得ないなどの理由があるからだ。
それでも育ててもらった古巣に感謝し、カープで優勝したいとの決断が、ファンを感動させるのである。 

 スポーツ紙は黒田について様々な角度から話題を提供する。なかでも『男気』『カープ愛』『日本男児』『カープへの使命感』という活字に、筆者は久しぶりに黒田から日本人を意識させられた。2番目の話題は年俸だ。年俸はプロ選手としての評価になる。黒田はメジャーが提示した約20億円を断り、カープの4億円プラス出来高払いを選んだ。人間は欲の塊である。誰でも資産家になりたいと思う。普通の感覚では約20億円を選択するものだ。ここからも、己の信念に基づいて行動する黒田の人間性が伝わってくる。当然、カープがわずかな可能性を求めて毎年のように復帰の声をかけ続けたこと、黒田が着けていた背番号『15』を空番にしておいたことも、黒田の気持ちを動かしたのであろう。 

 緒方孝市新監督は「1年目から勝負を賭ける」と宣言。カープファンも黒田の復帰で前田健太との2枚看板が実現。24年ぶりの優勝が現実味を帯びてきたと思う。その可能性が高いのは今季だ。来季の前田はメジャー挑戦が考えられるからだ。 
 また球団は黒田に複数年の契約を用意した。だが黒田は1年契約を望んだ。黒田の1年契約は今に始まったことではないが、「残る球数は多くない」との復帰時の発言と合わせると筆者は考えてしまう。黒田は今年40歳になる。スポーツ選手が肉体の限界を感じる年齢だ。ファンの夢に水を差すようだが、黒田に最高を望むとしても、ファンは今一度「残る球数は少なくない」との黒田発言の真意を考え、黒田に多大なプレッシャーをかけずに応援してほしいと願う。
                                                          (1月26日記)


こちら赤ヘル実況席

プロフィール

鈴木信宏(すずき・のぶひろ)

1946年東京生まれ。1970年スポーツアナウンサーとして中国放送(RCC)入社、カープ戦の実況はを800試合以上を数える。2006年定年退職後も、カープへの熱い思いを胸に、執筆などで活動する。著書に「カープとともに真っ赤に燃えたマイク人生」(文芸社)がある。

有名人ブログ一覧

Copyright@Themediasion.co.,ltd  相互リンクはこちら
株式会社ザメディアジョン 新卒採用のコンサルティング・アウトソーシング 広島グルメwalker 合同説明会&就職勉強会