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菊池が守備力でMVPを手にすれば

2014/11/11

 カープの二塁手・菊池の守備力が注目されている。特に人間離れした打球の処理能力は驚きだ。守る範囲が広く、脚力、判断力、頭脳力を使い、好プレーを次々と生んでいく。打球の行方を読み、いとも簡単にチームの失点を防ぐ。カープ投手の大半がその恩恵に浴している。グラブさばきも見事だ。また出足の一歩が速く、送球に無駄がない。崩れた体勢からもダブルプレーを取る。 

 現代野球はチームバッティングが求められる。その典型が併殺を防ぐためのヒットエンドランだ。走者が1塁でエンドランがかかり、打者が右方向へヒットを打てば1・3塁となる。だが菊池は打球に食らいつき、打者をアウトにする離れ業でカープの多くのピンチを救ってきた。その姿は忍者やサーカスマンのようだ。 
 特に昨季、自身が記録した補殺日本記録528を上回る今季の535は、菊池が確実に進化したことを物語る。補殺とは野手に送球してアウトを取ることで、補殺の数が多いことは、イージーな打球だけでなく、難しい打球を処理している証しになる。 

 その菊池が、記者投票によるゴールデングラブ賞に2年連続で選ばれた。しかも両リーグ最多の237票を獲得しての受賞だ。菊池の守備力からして満票の245であってもおかしくなかった。さらに今季は打撃で大きく進歩。打率3割2分5厘で打撃成績2位につけた。だがここで問題にしたいのはあくまで守備力だ。 
 かつて最優秀選手(MVP)は投手が勝ち星、打者は打率、本塁打などで派手に活躍した選手が選ばれた。しかし79年、カープを初の日本一に導いた江夏が救援投手として、初めてMVPを獲得した。以来、地味だが優勝に欠かせなかった選手にも目が向けられようになった。82年捕手の中尾(中日)は強気のリード、高い盗塁阻止率、素早いバント処理で投手陣を引っ張ったことが評価され選出。87年には同じ捕手の山倉(巨人)がこれに続いた。また2011年には中継ぎ投手の浅尾(中日)が79試合に登板、リーグトップの52HPが認められ獲得した。この傾向は野球のコアなファンや玄人筋を中心に歓迎された。  

 これまで内野守備が評価されMVPに選出された選手は見当たらない。その点カープが優勝した暁には、菊池が守備力で選ばれる初の選手になる可能性を秘める。打撃も素晴らしいが、それ以上に菊池の守りは超一流だ。菊池の守備力が選ばれれば、球界に新風を吹き込みファンの野球の楽しみ方に変化が生じるのではないか。
                                                       (11月10日記)


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プロフィール

鈴木信宏(すずき・のぶひろ)

1946年東京生まれ。1970年スポーツアナウンサーとして中国放送(RCC)入社、カープ戦の実況はを800試合以上を数える。2006年定年退職後も、カープへの熱い思いを胸に、執筆などで活動する。著書に「カープとともに真っ赤に燃えたマイク人生」(文芸社)がある。

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